週刊エコノミスト Online 7月施行 使いこなす!相続法&税
相続税よりお得? 生前贈与を賢く使う気をつけたいポイント=儘田佳代子
有料記事
「相続する子や孫にできるだけ多くの資産を残し、税負担は極力最小限に抑えたい」。節税は相続ではなく贈与(生前贈与)の方が、そのメリットがある場合もある。
贈与は法律上、契約として扱われる。「贈与者」(贈る人)と「受贈者」(受け取る人)の間で「贈る」「もらう」という合意が必要だ。例えば、孫のために孫名義の口座で積み立てたとしても、孫側に「もらった」という認識がなければ贈与は成立せず、名義借りの預貯金に過ぎない。またもらった人が使える(管理している)状態でなければ贈与とはいえない。贈与が無効となると相続財産に含まれ、相続税が増えることになりかねないのだ。
贈与税率は通常、相続税率より高い。だがいずれの税にもさまざまな控除があり、数年間にわたって贈与した方が相続より節税となるケースがある。
残り2450文字(全文2795文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める