今週のポイント 貿易統計(5月22日) 輸出の減少に歯止めがかかるか=神戸雄堂
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5月22日に財務省は4月の貿易統計(速報)を公表する。世界経済の減速を背景に、輸出の減少基調が続いているが、主因となっている中国経済に底打ちの兆しが見られる中で、輸出の減少に歯止めがかかるか注目される。
2018年度の貿易収支(速報)は、輸出が前年度比1.9%増と17年度(同10.8%増)から鈍化した一方で、輸入が同7.1%増と輸出の伸びを上回った結果、15年度以来3年ぶりの赤字となった。18年度の輸出が鈍化した原因として、自然災害による悪影響や、世界経済の減速が挙げられる。特に後者は、18年末から中国を中心としたアジア向け輸出の減少が顕著になっている。
3月の貿易統計(速報)によると、輸出は前年同月比2.4%減と4カ月連続のマイナス、輸出数量指数は同5.6%減と5カ月連続のマイナスとなった。特に、中国向けは輸出が前年同月比9.4%減、輸出数量指数が同15.2%減と全体より減少幅が大きくなっており、中国経済の減速が輸出低迷の主因となっている。
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週刊エコノミスト
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