スルガ銀の危機 提携した新生銀の陰に金融庁=山本大輔
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新生銀行、SBIホールディングス(HD)、りそなHD、家電量販店ノジマの4陣営が支援を検討していると報じられたのは、スルガ銀行の一部業務停止処分が明ける直前の4月上旬だった。
4陣営の争奪戦のように見えて、その実態は「本音では押し付け合いだった」とある銀行関係者は明かす。
りそなHDは春先までは「最右翼」とみられていた。関西の地銀を傘下に入れるなど地銀再編の「実績」があり、失墜したスルガ銀の信用を補完する支援先として金融庁にも期待の声があった。しかし、「メリットがわからない」と機関投資家ら株主が反発。スルガ銀の持つ不動産関連の貸し出し債権の毀損(きそん)がどこまで拡大するか見通せず、不正の一因となった創業家がスルガ銀株の約13%を保有する状況の中、結局「火中のクリ」を拾わなかった。
SBIHDも一時、関心を寄せた。スルガ銀の株式を買う可能性を伝えたという観測情報も流れた。SBIHDの北尾吉孝社長はソフトバンク在籍時の2000年、スルガ銀と業務提携してインターネット支店「スルガ銀行ソフトバンク支店」を開設。だが07年、住友信託銀行(現三井住友信託銀行)との共同出資で住信SBIネット銀行を設立すると、スルガ銀との業務提携を解消した経緯がある。今回も「知った仲」であるスルガ銀との…
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週刊エコノミスト
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