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WASHINGTON D.C. 「これが牛肉でない?」 植物性代替肉がブーム=小林知代

しっかり油もギトギト(筆者撮影)
しっかり油もギトギト(筆者撮影)

 6月末の週末、夫と共に地元で話題のレストランに足を運んだ。売り物はプラントベース(植物性)の「インポッシブル・バーガー」。フードテック(食と技術の造語)スタートアップ「インポッシブル・フーズ」が開発した、豆由来のたんぱく質などを合成して作った代替肉をパテに使っている。インポッシブル・バーガーは、現在、全米で大旋風を巻き起こしている。商品名からは「見た目、味、食感からして、牛肉を使っていないわけがない」「植物から牛肉の風味を出すのは不可能なはずなのに」との驚きが伝わってくる。

「なかなかいける!」。筆者がバーガーを食べた第一声だ。懐疑的だった夫も、筆者がしつこく勧めるので、一口食べると「本当のビーフみたいだ」と感激し、筆者のバーガーの残りも平らげてしまった。価格は8・99ドル(約1000円)、普通のバーガーと同程度の価格だが、植物性は、ちょっと小さめのパテである。店員によると、売り切れてしまうほど大人気だという。先日も店では売り切れたので、卸売業者に追加注文すると在庫切…

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