新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

国際・政治 IS

「安全な子育てのため帰国したい」 IS参加女性の訴えに揺れる英国=竹鼻智

ベグムさんはシリアの避難先での劣悪な子育て環境と英国への帰国を訴えた(英BCCのYouTubeチャンネルから)
ベグムさんはシリアの避難先での劣悪な子育て環境と英国への帰国を訴えた(英BCCのYouTubeチャンネルから)

 移民受け入れ国である英国は、人種や宗教など多様性に富む国家だ。宗教はイングランド国教会をはじめとするキリスト教国として知られるが、全人口6600万人の約4%に当たる約270万人のイスラム教徒が暮らしている。

 だが、英国社会ではイスラム教徒が警戒視されているのは否めない。その背景には、2017年5月に英中部マンチェスターのコンサート会場で22人の犠牲者を出した自爆テロ事件や、翌6月にロンドンのロンドン橋地区で車を暴走させて歩行者をはねたり、刃物で切りつけたりして8人を死なせた無差別殺傷事件などがある。

 このようなごく一部のイスラム過激派による破壊的行為は、非イスラムの人たちに「イスラムフォビア」(イスラム恐怖症)を引き起こし、イスラム教徒への憎悪犯罪(ヘイトクライム)を招く。その結果、イスラム教徒に社会からの疎外感を感じさせ、最悪の場合は過激派に洗脳される──という悪循環が生じる。シリアやイラクを中心に15年ごろに支配勢力を最大化した過激派組織「イスラム国」(IS)に欧州から多くの若者が参加し…

残り1978文字(全文2431文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

11月26日号

データセンター、半導体、脱炭素 電力インフラ大投資18 ルポ “データセンター銀座”千葉・印西 「発熱し続ける巨大な箱」林立■中西拓司21 インタビュー 江崎浩 東京大学大学院情報理工学系研究科教授、日本データセンター協会副理事長 データセンターの電源確保「北海道、九州への分散のため地産地消の再エネ [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事