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国際・政治 World Watch(ワールド・ウオッチ)

パレスチナ 「中東和平構想」の経済面を発表=相楽聖

経済支援会合に”当事者”の姿は見えず……(筆者撮影)
経済支援会合に”当事者”の姿は見えず……(筆者撮影)

 6月22日、米国は“世紀の取引”と銘打った「中東和平構想」の経済分野の概要を正式に発表した。10年間で500億ドルの経済支援が柱となる。今年後半には政治分野も発表される見込みだが、米国は経済面での「アメ」の発表により、境界線の画定、エルサレムの帰属といった政治面での「ムチ(難題)」の受け入れをパレスチナに認めさせる思惑と見られる。

 しかし、当事者の目線は冷ややかだ。6月25~26日にはバーレーンで米財務省主催によるパレスチナの経済支援会合が開催され、クシュナー大統領上級顧問が支援の重要性を訴えた。登壇したパネリストの多くも協力的な意思表明を行い、和平へ一筋の光が差し込むかと思う瞬間もあった。しかし、肝心のパレスチナやイスラエルの政府関係者、英米以外の大国の姿は見えず、現時点では米国の独りよがりという感は否めない。

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