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東京市場 ストラテジストが読む 消費増税で情報サービス関連に注目=三宅一弘

(出所)ブルームバーグより編集部作成
(出所)ブルームバーグより編集部作成

 参議院選挙後の国内最大の注目材料は、10月からの消費税率引き上げ(8%→10%)であろう。消費増税に対する緩和策として「キャッシュレス決済時のポイント還元」や「軽減税率の導入」などが予定されている。過去2回の消費増税時は国内経済の落ち込みが想定を上回ったことから今回は手厚い対策が図られる予定だが、消費全般に対しては重しになる可能性がある。マクロ経済の影響を受けにくく独自性の強い銘柄のほか、キャッシュレス関連など消費増税でむしろ恩恵を受けそうな個別材料株に人気が集まろう。特に長期の労働市場動向も加味すると、情報サービス銘柄が要注目だ。

 今回の消費増税時に軽減税率8%が導入され、複数税率に対応するために消費税の仕組みが大きく変わる。政府は消費税の一部が納税されずに業者の利益となってしまう「益税」を潰すために、現在の「請求書等保存方式」を厳格化し、商品ごとに税率や税額を記載する「インボイス方式」に変える。経過期間を設けて2023年10月から本格導入されるが、中小業者にとって死活問題になる大改正と言われている。

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