穀物 市場は作柄悪化を懸念=柴田明夫
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シカゴ穀物価格は、産地の天候改善を背景に7月に入り騰勢が一服。トウモロコシは1ブッシェル=4ドル近辺まで値を下げ、大豆は節目の同9ドルを割り込んだ。米農務省の7月需給報告では、2019年のトウモロコシの作付面積、単収(10アール当たりの基準収穫量)、生産量、期末在庫量が、いずれも市場予想を上回り、前月予想から上方修正された。
ただ、市場には、半世紀ぶりの作付け遅延となった影響が根強く残る。米農務省によれば7月21日時点のトウモロコシの「絹糸抽出(絹糸状の雌花が穂から出る)」状況は、主要18州で35%にとどまり過去5年平均の66%を大幅に下回る。特に全作付面積の25%強を占めるイリノイ、インディアナ、オハイオ、サウスダコタ各州の遅れが目立つ。平年は7月上旬の受粉期が7月末~8月上旬にずれ込み、高温乾燥天候に見舞われると…
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週刊エコノミスト
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