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週刊エコノミスト Online 世界景気の終わり

ドル・円 「通貨の武器化」と先制利下げ “ドル安政策”を選んだ米国=武田紀久子

(注)米政策金利はフェデラルファンド金利(FF金利)の誘導目標。2008年12月以降は誘導目標レンジの中央値。破線は、FF金利先物市場における織り込みを7月22日時点で推計したもの (出所)ブルームバーグより筆者作成
(注)米政策金利はフェデラルファンド金利(FF金利)の誘導目標。2008年12月以降は誘導目標レンジの中央値。破線は、FF金利先物市場における織り込みを7月22日時点で推計したもの (出所)ブルームバーグより筆者作成

 トランプ大統領が正式就任した2017年1月20日以降の約2年半、ドルの対円相場は104・56~115・51円の11円に満たない狭い価格帯で推移している。変動相場制移行後の半世紀近い歴史を振り返っても、あるいは、トランプ氏の発言や諸政策で大きく振れるその他金融市場全般の動きとの比較でも、異例の狭小相場と言える(図)。

 市場の常として、こうしたボックス相場がまだまだ続くと考えるよりも、上下どちらかに抜ける展開をそろそろ念頭に置くべきであろう。この点について、19年上半期に米国で鮮明になった二つの政策志向に照らして考えると、ドルはこの先、「上がりにくい通貨」になっていく可能性が高い。

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