マーケット・金融世界景気の終わり

対外純資産 証券購入から企業買収へシフト 「海外に滞留する円」が増加=唐鎌大輔

    海外への直接投資が拡大している(米ニューヨーク市)(Bloomberg)
    海外への直接投資が拡大している(米ニューヨーク市)(Bloomberg)

     2019年も折り返し地点を過ぎ、下半期に入った。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策運営については、利下げの「有無」から「回数」に焦点が移っている。そんな中、米長期金利の指標である10年債利回りは一時2%を割り込んだ。それ以前に2%割れで推移していたのは16年10月ごろで、この時のFRBによるフェデラルファンド金利(FF金利)の誘導目標は年0・25~0・5%。今よりも2%ポイントも低い時代だ。

     とはいえ、これほどの米金利低下とそれに伴うドル安傾向にもかかわらず、円高の進行は限定的である。この要因として、日本の対外資産・負債残高の構造が変化していることが大きいと筆者は考える。具体的には、日本の対外債権のうち、外貨から円に転じられにくい性質のものが増えていることが「リスクオフの円買い」を抑制している。確かに近年のドル・円相場は、国際機関などが試算する購買力平価(PPP)の水準に照らして割安…

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