成長の鍵 資源ブーム沈静で膨らむ債務 農業の革新と工業化が必須=高橋基樹
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アフリカが過去の負のイメージを超え、経済上の関心を集めるようになったのは、21世紀になってからである。
1960年代の独立以降、資源・1次産品の輸出と先進国からの援助、借款を元手に工業化を目指したが、交易条件の悪化や石油危機で貿易収支が大きく悪化。80~90年代は、返済義務のない贈与や譲許的な(利子や返済期間が優遇された)借款で何とかしのいだものの、21世紀になって先進諸国政府・国際機関に債務帳消しを乞わざるを得ない状況に追い込まれた。
その後、中国などの新興国の経済膨張に応じた資源輸出の急増で状況は一転。サハラ以南アフリカの国民総所得(GNI)は2001年からピークの14年までに年平均5・4%の成長を遂げた。90年から10年間の平均2・1%と比較すると、正に急上昇だった。
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週刊エコノミスト
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