マーケット・金融勃発!通貨戦争

日本の成長率 来年度はマイナス0・8% 他国より深い後退招く3要因=松岡幹裕

(注)「主要国」は米国、ユーロ圏19カ国、中国、日本の景気先行指数を2015年の各GDPで加重平均した値 (出所)経済協力開発機構(OECD)よりSBI証券作成
(注)「主要国」は米国、ユーロ圏19カ国、中国、日本の景気先行指数を2015年の各GDPで加重平均した値 (出所)経済協力開発機構(OECD)よりSBI証券作成

 世界景気は踊り場ではなく、既に軽微な後退局面に入っている。主要国の景気先行指数は2017年11月をピークに低下が続いている。累積の低下幅は、欧州債務危機が深刻化した11~12年、中国の景気減速懸念を背景に世界同時株安が起きた「チャイナ・ショック」の15年の低下幅を超えている(図1)。

 世界の輸出数量は18年10月をピークに、鉱工業生産も19年3月をピークに低下し始めた。経済指標の悪化の大部分は製造業に由来するが、製造業とサービス業の指標はほぼ同方向に動くため、長期化すれば非製造業にも波及するだろう。

 景気先行指数は経済活動に6カ月程度先行するとされる。現時点では、主要国の景気先行指数の下げ止まりを19年末~20年初、経済活動の下げ止まりを20年半ばと見込む。

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