法務・税務年金の大誤解

老後の資産形成 必要なお金は一人一人違う 現状把握から始めよう!=竹川美奈子

     私たちが「老後」「お金」という言葉を聞いて不安になるのは「知らない」ことに原因がある。今年6月「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」公表後、「公的年金だけでは老後に2000万円足りなくなる」という報道がなされた。だが、これは報告書の導入部分にあった、一部の数字がひとり歩きしただけだ。

     総務省が毎年公表する「家計調査」(2017年度)によれば、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入と支出の差は月額約5万4000円。2000万円はこの数値を30年で単純に掛け算した数字だ。一方、65歳の夫婦世帯が保有する金融資産平均は2000万円以上ある。収支差額は「不足」というより、ためてきたお金を取り崩して使っている、とみるのが自然だろう。

     何より、統計上の平均値はあくまでも参考値だ。生き方や暮らしぶりは多様化し、標準世帯という概念が成り…

    残り1914文字(全文2292文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    2月25日号

    契約のルールが変わる 民法改正16 経済活動の規律が一変 4月施行のインパクト ■市川 明代19 インタビュー 潮見佳男 京都大学大学院法学研究科教授 120年ぶり改正の意義 「市民に分かりやすく社会に生きた民法に」第1部 債権法編21 ココが大事1 「契約」が変わる ケース別で解説 改正の重要ポイ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット