契約トラブル防止 太陽生命が「録画制度」導入 「苦情半減」も業界に広がらず=鬼塚眞子
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かんぽ生命の不祥事にとどまらず、外貨建て保険の契約時の説明でも、説明員と顧客の間で「きちんと説明した」「いや聞いてない」といったトラブルが後を絶たない。金融庁の金融トラブル連絡調整協議会でも問題視されており、出席した委員から「証券業界でも取り入れ始めた録画制度を、契約時に導入してはどうか」と提案されたほどだ。だが、保険会社が録画制度を導入するのはインフラ整備の費用面はもちろん、顧客の心理的な抵抗という壁もあり、簡単なことではなかった。
そのような中、風穴を開けたのが太陽生命だ。2014年から録画制度を導入し、高品質なサービス提供に向けた取り組みを実施している。陣頭指揮を執ったのは、当時社長だった田中勝英現会長。現場を知り尽くした経験から契約手続きを透明化し、顧客の意向を慎重に把握することが不可欠だとして、全国約8500人の営業職員が携行するタブレット端末にテレビ電話機能を搭載し、契約時の録画を開始した。
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週刊エコノミスト
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