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糖尿病=松山徳之/5
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インスリン注射を避けて食事と運動を徹底するのが先決だ。
糖尿病は高血圧、高脂血症(脂質異常症)、肥満と並ぶ生活習慣病の一つ。食べすぎなど不規則な食生活や運動不足、遺伝子の要因などで、血糖値が高くなって発症する病だ。
治療を怠ると血管を損ない合併症が進行する。毛細血管を傷つけて網膜に出血をもたらし失明する「網膜症」、腎臓のろ過機能が衰え人工透析が必要になる「腎症」など挙げたらきりがない。
ひどくなれば血糖値を下げるためにインスリンの注射が必要になるが、その前段階で治療することが肝心である。しかし、治療の基本は食事制限と運動というごく簡単なことだから逆に難しい。治療に熱意があり、患者に厳しい医者と巡り合えるかが運命の分岐点になる。
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