金融街シティーの怯え 逃げ出す140兆円 もっと怖い金融「公有化」=木村正人
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「ジョンソン首相になって強硬離脱への対応を検討せざるを得なくなった」。世界最大級の債券ヘッジファンド「キャプラ・インベストメント・マネジメント」共同創業者、浅井將雄氏はロンドンの高級地区メイフェアにあるオフィスで厳しい表情を見せた。
浅井氏は世界金融危機と欧州債務危機の荒波を生き抜き、英紙『タイムズ』の長者番付に毎年、名を連ねるすご腕トレーダー。日本国債の市場では知らない人がいないほどの実力者だ。
大手金融機関は経済を大混乱に陥れる「合意なき離脱」に備えて緊急時対応計画を策定している。国際コンサルティング会社アーンスト・アンド・ヤングによると、人員にして7000人、資産にして1兆ポンド(約140兆円)がロンドンから他の場所に移るとみられている。
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週刊エコノミスト
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