週刊エコノミスト Online 通貨・決済 新時代の支配者は誰だ?
リブラ脅威論の真相 ドルを脅かす「世界中銀」構想 転がり込む巨額の通貨発行益=中島真志
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ワシントンで10月17、18日に開かれたG20(主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)では、デジタル通貨について「一連の深刻なリスクを生じさせることになる」との強い懸念を示す合意文書をまとめ、当面は発行を認めない方針が確認された。
米下院の金融サービス委員会は10月23日に「リブラ」に関する公聴会を開き、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが証言を行った。ザッカーバーグ氏は、50人近い議員から集中砲火を浴び、「米国の当局が承認しない限り、発行を行うことはない」という言質を取られた。この公聴会がリブラ計画にストップをかける意図を持っていることは明らかだ。独仏の財務大臣も9月に共同声明を発表し、「現状では欧州でのリブラの運営は認められない」として欧州では認可しない姿勢を示した。
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