週刊エコノミスト Online欧州発 世界不況

アナリストが先読み 欧州発「不況ドミノ」 リスク1 欧州銀の経営悪化=鹿庭雄介

    (注)金額は所在地ベース。新興国はトルコ、南アフリカ、ブラジル、インド、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイを含む (出所)BIS国際与信統計
    (注)金額は所在地ベース。新興国はトルコ、南アフリカ、ブラジル、インド、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイを含む (出所)BIS国際与信統計

    新興国から資金逆流 トルコ、ブラジル失速

     欧州中央銀行(ECB)が金融緩和にかじを切ったことは、ユーロ圏の銀行における投資余力の拡大につながるため新興国経済にとって追い風になる面もある半面、ドイツの景気悪化や英国のEU離脱を巡る混乱が今後も続くようであれば、ユーロ圏や英国の銀行の経営悪化が急速に進み、逆に新興国に投資された大量の資金が引き揚げられることで、新興国経済に悪影響が及ぶ可能性がある。

     新興国では、自国による金融仲介機能が不十分なため、先進国を中心とした海外資金に依存する国が多い。実際、新興国がどの先進国からの資金に依存しているのかを確認するために、国際決済銀行(BIS)国際与信統計から主要国の銀行を通じた新興国向けの国際与信残高をみると、ユーロ圏や英国の銀行は新興国向けの資金提供元として依然、存在感が大きいことが分かる(図)。米国の銀行と比べると、ユーロ圏の銀行の方が大きく、…

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