IPO銘柄 上場前の業績予想は保守的 修正後が「買い」タイミング=西堀敬
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IPO(新規株式公開)銘柄への投資の醍醐味(だいごみ)は、何といっても成長性に賭けることである。10年後のスター銘柄を上場直後に仕込んでおいて、その銘柄の成長を楽しみに待ち続けたい。だが、それは気が遠くなる話であり、もし外れてしまった場合、大いにがっかりすることになる。
もう少し短期的な視野で、IPO銘柄へ投資する手法はないだろうか。実は、IPO企業の業績予想には、ある特性がある。それを知っていれば、夢とロマンだけで成長に賭けるというリスクを取ることなく、かつ、比較的短期間で大きなキャピタルゲインを得ることができる。
まず、IPO企業は上場する1年前から上場期にかけて厳しい予算管理を行うことを知る必要がある。上場審査の過程で、月次の予算(業績予想)と実績の乖離(かいり)が極力出ないように、予算をかなり保守的に作るのが常識となっている。月次の予算を実績が下回るようなことが続けば、予算管理ができていないと見なされ、上場申請すらできないからである。
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週刊エコノミスト
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