上昇銘柄を発掘 「薄利多売」と「財務健全性」 デフレに勝つための2大要素=大川智宏
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これからの日本株を考えるとき、安定して上昇する銘柄を発掘するには、どんな要素に着目すればいいだろうか。キーワードとなるのは「デフレへの耐性」であり、それを裏打ちする指標として「薄利多売」度と「財務の健全性」が挙げられるだろう。
10月1日から10%への消費税の増税が実施された。一部軽減税率や電子マネーによるポイント還元などの特例を添えた増税のため、消費への影響は軽微との声も多い。しかし、還元は来年半ばまでの時限措置なのに加え、賃金格差が進行する中で、消費増税は経済を無視した「コストプッシュ型」のインフレである。つまり、発現する時期や程度の差はあれ、増税の悪影響は確実に顕在化することになる。
そんな中、特にここ最近気になる銘柄の動きが見られ始めた。低価格外食銘柄だ。吉野家ホールディングス(HD)は、多くの企業が米中の通商摩擦などで業績の悪化懸念にさいなまれる現在の環境下で、通期で前期の赤字から最終黒字へ軌道修正し、株価を高騰させた。個社要因も大きいが、大枠では主要客層の「低賃金、若年層の取り込み」が功を奏したようだ。また、サイゼリヤ、日本マクドナルドHDなどの大手同業も株価は底堅い。
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週刊エコノミスト
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