長期金利 ゼロ%近傍へ上昇=山下えつ子
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米中通商協議は第1段階が合意され、11月に米中首脳による署名が行われる見込みとなった。英国の欧州連合(EU)離脱問題も、離脱の期限は更に延期されたものの「合意なき離脱」のリスクは小さくなった。この二つのリスクはこれまで世界的な不確実性の主因であったため、リスクの軽減によって先進国の債券利回りの低下圧力は弱まるだろう。
日本ではイールドカーブ(利回り曲線)の平坦(へいたん)化の行き過ぎに対する日銀の警戒感が長期金利の低下を抑制し、10年債利回りはすでに9月初旬を底に上昇。米利下げも10月末の利下げ実施で一巡した可能性があり、今後は海外リスクの軽減とともに、日本の長期金利への低下圧力は一段と小さくなろう。日銀も海外リスクの軽減などを背景に、当面、追加緩和の実施は見送ると予想される。10年債利回りは現在マイナス0・…
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週刊エコノミスト
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