遺言書を見直そう 「配偶者居住権」を賢く使う メリット・注意点を比較検討=板倉京
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相続に関する知識を持つ人が増え、その結果「転ばぬ先のつえ」として遺言書を書く人も増えている。日本公証人連合会によると、2018年に作成された公正証書遺言は11万471件と、10年前と比べて約1・5倍に増えた。「すでに遺言書は書いている」と安心している人も多いだろう。
しかし、遺言書は状況が変われば見直したほうがいい。家族関係や財産内容が大きく変動した時、また法律や税制が変わった時などが見直すべきタイミングである。そして今、そのタイミングが来ている。理由は、約40年ぶりに行われた相続法(民法の相続分野)の改正だ。
今回の改正では、遺留分制度の見直しなどがあり、筆者も実際に今まで作成を手伝った遺言書を見直す作業を行っている。中でも、来年4月に施行される改正の目玉の一つ「配偶者居住権」は、遺言書を見直すことで、相続税の大幅な節税につながる可能性がある。
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週刊エコノミスト
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