消費税 不正還付を狙い撃ちに 「金取引」の抜け穴封じへ=松嶋洋
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国税庁が消費税の還付を申告する法人に対する調査を強化している。消費税の申告は、商品・サービスを売った時に受け取る税額から、仕入れ先に支払う税額を差し引いて納税額を計算し、受け取った消費税より支払った消費税のほうが多ければ原則還付を受けられる。ただ、この仕組みを突いた不正還付が後を絶たない。今年10月に消費税率が引き上げられたタイミングでもあり、国税側が神経をとがらせている。
国税庁の今年11月の発表によると、2018事務年度(18年7月〜19年6月)に消費税の還付を申告した法人に対する税務調査件数は17事務年度に比べ減少しているものの、調査の中で還付金額の水増しをするなど不正を指摘したのは829件と17事務年度から42件も増加した。国税庁が不正還付に対してピンポイントで調査していることが分かる。
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週刊エコノミスト
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