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法務・税務 税務調査は見逃さない

税制改正の焦点 ソフトバンクG念頭に 租税回避の防止に知恵=森信茂樹

ソフトバンクGのように高度なテクニックを駆使した節税に国税は対応できない
ソフトバンクGのように高度なテクニックを駆使した節税に国税は対応できない

 今年10月に消費税率が引き上げられたばかりであり、2020年度の税制改正は大きな改正はないと思われる。しかし個別に見ると三つのポイントがある。

 まず一つ目は、今年9月に自民党税制調査会長に甘利明衆院議員が就任した。会長が代われば、税制の哲学も変わる。甘利氏はグーグルやフェイスブックなど米国の巨大IT企業がデジタル経済の覇権を握っていることに危機感を抱いている。20年度の税制改正では、自社にない技術やビジネスモデルを持つベンチャー企業への投資に対して減税する措置の検討がテーマの一つに上がっている。

 また、大胆な事業再編を税制から支援することも検討されている。自社株を対価としたM&A(合併&買収)を可能にする会社法改正案が10月に閣議決定されており、それに税制を対応させる。大規模なM&Aの促進は、これまで財務省主税局はあまり積極的ではなかったが、甘利氏が会長になったことで、何らかの形で前に進むと考えられる。

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