経済・企業日本経済総予測 2020

インボイス制度 取引先から「締め出し」 中小企業の淘汰が始まる=金本悠希

    売上高が小さい免税事業者は生き残りが難しくなりそうだ(Bloomberg)
    売上高が小さい免税事業者は生き残りが難しくなりそうだ(Bloomberg)

    4年後に始まる「インボイス制度」は、中小・零細企業の経営に大きな打撃を与えそうだ。

    2019年10月に消費税率が10%に引き上げられ、食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率が導入された。これを受け、4年後の23年10月から「インボイス制度」が導入され、事業者が納税する消費税額の計算方法が変更される。制度の目的は、消費税の免税措置で発生している「益税」の解消だが、納税を免除されてきた小規模事業者は、対応しなければ取引先から外される恐れがある。結果的に中小・零細企業のが進む可能性がある。

     インボイス制度を理解するにはまず、事業者が消費税を納税する仕組みを知る必要がある。

     消費者はコンビニエンスストアで商品を買う際、価格に上乗せされる形で消費税を負担しているが、実際に消費税を税務署に納付するのはコンビニだ。ただし、そのコンビニも卸売業者から商品を仕入れる際、消費税を上乗せされた仕入れ価格を支払っている。このため、納付する消費税額は、消費者から受け取った消費税額から、仕入れ時に卸売業者に支払った消費税額(仕入れ税額)を引いた差額分だ。仕入れ税額を引くことを「仕入れ税…

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