週刊エコノミスト Online日本経済総予測 2020

焦点2020 ハイテク景気 5G需要本格化で半導体市況回復鮮明に=大山聡

    (出所)世界半導体市場統計よりグロスバーグ作成
    (出所)世界半導体市場統計よりグロスバーグ作成

     2020年は半導体市況の回復が鮮明になりそうだ。きっかけは、「5G(第5世代移動通信規格)」の登場だ。国内外で5Gの商用サービスが開始されるのだ。国内では既に、NTTドコモ、ソフトバンクなど通信各社が5Gインフラのための設備投資を加速させている。

     米国や中国など世界各地での5G立ち上げを受け、スマホメーカー各社は5G対応機種の出荷を始めようとしている。その半導体(SoC)を提供するのは米クアルコム、中国・ファーウェイ傘下の半導体メーカー、ハイシリコン、台湾の半導体メーカー、メディアテックなどで、各社のSoC供給計画を単純に合算すると約5億台の5G対応機が出荷される。各社はいずれも台湾積体電路製造(TSMC)に生産を委託する。TSMCでは、回路線幅7ナノメートルの半導体の生産能力増強に加えて5ナノメートルの量産ラインの準備を急いでおり、5G向けSoCの量産に対応している。

     19年の半導体市場は年初から低迷し、前年比で2ケタのマイナス成長が続いていた。特にメモリー市場の低迷が著しく、前年比4割前後のマイナス成長に落ち込んでいた(図)。5Gサービス開始を前にした世界的な買い控えで、19年のスマホ出荷が1~3月期も4~6月期も前年同期を下回り、スマホ向けのDRAMやNANDフラッシュメモリーの需要が低迷したことが主要因だ。メモリー以外の半導体も低迷はしているが、5%以内…

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