企業倒産 厳しさ増す返済猶予 「ゾンビ企業」延命は限界=丸山昌吾
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これまで減少傾向をたどってきた企業倒産に、増加の兆しが見え始めた。2019年の企業倒産は1~11月の累計で7646件で、前年同期(7436件)から2・8%増加。19年の年間倒産件数は前年から増える見通しだ。
倒産件数は00年以降、リーマン・ショック直後の09年に1万3306件と最多となって以降は減少傾向をたどってきた(図1)。大型倒産は少なく、小規模倒産が大半を占めてきたが、倒産件数の減少に底打ち感が出てきたほか、負債1億円以上の中規模倒産が10年ぶりに増加する公算が大きく、これまでの動向が変わる兆しが出始めている。
そうした中で倒産が増えてきたのが、サービス業だ。16年に前年比0・6%増と5年ぶりに増加して以降、3年連続で増えている。19年も1~11月の累計で1802件で、前年同期(1780件)をわずかながら上回っている。
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週刊エコノミスト
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