英EU離脱 保守党圧勝で大きく前進も 「連合王国」に解体リスク=石野なつみ
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英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)が最大の争点となった、英下院(定数650)の12月12日の総選挙。ジョンソン首相率いる与党・保守党が過半数を獲得して圧勝し、公約に掲げた2020年1月末のEU離脱に向けて大きく前進した。だが、いわゆる「秩序なき離脱」のリスクが完全になくなったわけではなく、スコットランドの連合王国離脱の可能性も浮上するなど、20年も先行きは予断を許さない。
保守党は総選挙の結果、現有から47議席上積みして365議席を獲得した。ジョンソン首相の「早期のEU離脱を実現して不透明性を解消する」との訴えが国民に浸透した形だ。また、これまで英政府とEUが合意した離脱協定案を巡って、英下院が何度も否決する事態が続いており、国民の間に「ブレグジット疲れ」があったことも保守党の勝因だろう。
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週刊エコノミスト
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