マーケット予測 米長期金利 FRB、4~6月に利下げ=鵜飼博史
有料記事
上値 2.05%(12月ごろ)
下値 1.7%(3月ごろ)
2020年の米国金融政策はインフレ率が加速しにくい地合いにある。さらに年央にも一定期間の平均でインフレ目標達成を目指すアべレージ・インフレーション・ターゲティングを米連邦準備制度理事会(FRB)が採用し、低インフレ率の埋め合わせを考える可能性すらあるだろう。FRBは少なくともインフレ目標の信認を高めたい意向とみている。景気が順調に持ち直したとしても利上げに転じる可能性は低い。
米国景気は20年に減速し、年前半は成長率が回復しないとみている。そうした中では、FRBはこれまでの緩和効果の浸透を見計らう姿勢を変更し、第2四半期に予防的にもう1回の利下げを行うと見込んでいる。金融政策によって金利が上下に変動する余地が総じて小さい中では、これが債券相場の主要な変動要因にはなりにくい。米10年金利は1%台後半を中心とした狭いレンジ内にとどまると予想する。
残り163文字(全文568文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める