国際・政治2020 注目の技術&産業

米中の一時「停戦」は必然だった 米国で貿易戦争の悪影響が顕著に=ポール・シェアード

譲歩せざるを得なかったトランプ大統領(Bloomberg)
譲歩せざるを得なかったトランプ大統領(Bloomberg)

 米国では、中国との貿易戦争の悪影響が明確に表れてきた。具体的に言えば、輸出から輸入を差し引いた純輸出と製造業の設備投資の悪化である。

 トランプ政権が発足した2017年第1四半期(1~3月)から19年第3四半期(7~9月)までの11四半期とオバマ前政権の同じ11四半期の実質GDP(国内総生産)成長率(平均)を比べると、同じ2・6%となる。ただし、2四半期前までの9四半期で比較すると、トランプ政権が0・7ポイント上回っていた。1四半期前の10四半期を見ると、その差が0・3ポイントに縮まり、11四半期でオバマ政権と同じ成長率にまで失速した。

 米中貿易戦争が始まった18年第3四半期からの5四半期の平均実質GDP成長率は2・2%で、貿易戦争が始まる前の2・9%からの失速は明らか。特に平均実質GDP成長率の純輸出の寄与度(平均)を見ると、始まる前は0・0%だったのが、始まった後の5四半期平均はマイナス0・5%と成長は鈍化。製造業の設備投資の寄与度も同様に悪化している。

残り907文字(全文1342文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月11日号

止まらない円安 24年ぶり介入第1部 市場の攻防15 亡国の円買い介入 財政破綻を早める ■編集部17 1ドル=70円台はもうない ■篠原 尚之 ドル高が揺さぶる「国際金融」 ■長谷川 克之18 円安 これから本格化する内外金利差の円売り ■唐鎌 大輔20 国力低下 米国の強力な利上げはまだ続く 円 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事