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長期金利 プラス圏へ=徳勝礼子

 10年国債金利のプラス化は、昨年12月中に数回試されたもののまだ定着を見ていない。

 この過程に時間を要しているのは、(1)世界的な景気指標の回復が緩慢なこと、(2)産業構成において非製造業の比重が高まる過程では伝統的な製造業指標からは回復が示唆されにくいこと──が理由だろう。とはいえ、再度マイナスの水準を切り下げる動きは減っている。

 まず、国債入札は昨年11月以降連続で軟調に終わっている。加えて、年明けの中東の地政学リスクの高まりを受けてドル・円が1ドル=108円を割った際の金利低下も一時的にとどまるなど、円高の際の感応度も鈍化した。

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