今週のポイント 12月の有効求人倍率(1月31日) 製造業の求人減は止まるか=上野剛志
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日本の雇用情勢は良好な状況が続いている。厚生労働省が昨年12月に公表した一般職業紹介状況によると、11月の有効求人倍率(季節調整値)は1.57倍と、引き続き求人数が求職数を大きく上回る。少子高齢化の影響などから企業の人手不足感が根強いためだ。一方で、2019年以降、有効求人倍率はやや低下基調にあり、背景には新規求人数の減少がある。
11月の新規求人数は前年比6.7%減となっており、とりわけ製造業では19.3%減までマイナス幅が拡大している。米中貿易摩擦や海外経済の減速によって事業環境や収益が悪化したことで、製造業を中心に採用を手控える動きが広がったとみられる。労働力調査によると、11月の製造業の雇用者数は前年比おおむね横ばいにとどまっているが、今後も採用の抑制が続けば、いずれ悪影響が顕在化しかねない。そうなった場合、企業の…
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週刊エコノミスト
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