市況回復&日本企業の商機 5G始動が半導体需要けん引=南川明
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2020年後半は半導体不足になるだろう。半導体市況は19年、年初から低迷し、3月ごろに底を打ったものの、回復の兆しが見えないままに8月ごろまで谷底が続いた。8月にやっと、スマートフォンの記憶装置などとして使われるNAND型フラッシュメモリー需要が多少上向いたが、期待ほどではなかった。確実に在庫水準は低下しているが、車載・産業機器はまだ出口が見えない状況である。
しかし、筆者は確実に20年4~6月期から需要が立ち上がり、7~9月期には不足するデバイスが多くなると予想している。主要な半導体工場の稼働率(図1)を見るとその背景が分かる。過去の推移を調べると、稼働率が90%を超えると品不足、80%を下回ると過剰になっている。17年と18年は90%を超えており、デバイスが不足していたことを示している。
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週刊エコノミスト
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