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サイバー攻撃 真の脅威は大統領選への心理的揺さぶり=古本陽荘
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11月の米大統領選を前に、外国のサイバー攻撃からどこまで選挙を防衛できるかという議論が本格化している。2016年米大統領選では、民主党のクリントン候補の陣営が狙われ、大きな影響が出た。「サイバー攻撃を仕掛けたのはロシアだ」と米情報機関は認定したが、トランプ大統領は「ロシアかもしれないし、ウクライナかもしれない」などと、その分析を無視するかのような発言を繰り返してきた。
そんな中、ロシア情報機関との関係が疑われている組織によるサイバー攻撃が明るみに出た。米紙『ニューヨーク・タイムズ』によると、19年11月上旬、ウクライナの天然ガス会社「ブリスマ」の関連会社に対して、「ファンシー・ベア(気取った熊)」と呼ばれるハッカー集団がサイバー攻撃を仕掛け、侵入した。狙われたのはすべてウクライナの会社ではあるが、今回のサイバー攻撃は米大統領選にも直結しうる。
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週刊エコノミスト
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