ブラジル株 利下げ中止で調整も=児玉卓
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ブラジルの政策金利は2月5日に0・25%引き下げられ4・25%となった。昨年7月の利下げ再開以降では2・25㌽、16年9月以降では10㌽引き下げられた。これは株価上昇を後押しする材料となってきた一方で、低成長下にある実体経済を十分刺激してきたとは言えない。両者のデカップリング(分断)がどう解消されるかが今後の注目点である。
短期的には、新型肺炎の流行による中国経済への打撃が不安視され、資源依存度の高いブラジルの通貨レアルは売られやすい状況が続く可能性がある。中国リスクが世界景気悪化を想起させた場合はリスクオフ的な動きが生じ、これもレアルを下落させる要因となり得る。こうした中、利下げは休止せざるを得ないと考えられ、高値圏にある株式市場も調整を迫られる可能性がある。もっともボルソナロ政権による財政立て直し路線が堅持され…
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週刊エコノミスト
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