法務・税務民法改正

ココが大事3 個人保証人の保護 根保証債務の「上限」が必要に 事業融資は公正証書ないと無効=荒木理江

    民法の改正点を反映しないと無効になる(CORA/PIXTA)
    民法の改正点を反映しないと無効になる(CORA/PIXTA)

     今回の民法改正の大きなポイントの一つに、個人の保証についてさまざまな制約や条件を設け、保証人に過度な負担が及ばないようにしたことがある。改正法施行日の4月1日以降に締結する保証契約について適用され、改正法の規定に沿わない保証契約は無効または取り消しとなるため、保証契約の見直しは避けられない。事例を通して保証に関わる主要な改正点を解説する。

     Aさんの親のBさんが2020年4月10日、C社の運営する有料老人ホームに入ることになり、AさんはBさんの連帯保証人になった。AさんとBさん、C社が締結した施設入所契約書の「連帯保証人」の項には「利用者と連帯して、本契約から生じる利用者の債務の一切を負担するものとする」とある。この契約は有効?

     改正法の施行後は、Aさんの保証債務の上限額(極度額)を定める必要があり、極度額を定めていないと保証契約自体が無効になる。現行法ではAさんの負担するべき保証債務の額を特に定めなくとも、AさんとC社との保証契約は有効であり、AさんはBさんのC社に対する契約上の一切の債務を負担するとされていた。

    残り2410文字(全文2876文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月9日号

    指標で先読み 米国経済14 消費者心理は底入れ 株の「先高」示唆か ■種市 房子18 ISM指数 企業景況感を速報 製造業不況 コロナ前に顕在化 ■馬渕 治好20 企業向け貸し出し 資金繰り需要を反映 政策後押し 30%増 ■丸山 義正21 PER(株価収益率) 株の割高感示す 企業利益2割上振れ期 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット