新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

法務・税務 民法改正

ココが大事5 「法定利率」が変わる 5%から3%に引き下げ 交通事故の賠償額は上がる=山崎岳人

交通事故の賠償金に影響する……(mass/PIXTA)
交通事故の賠償金に影響する……(mass/PIXTA)

 長引く低金利を背景に、今回の民法改正で「法定利率」が年5%から年3%に引き下げられた。法定利率が変わると、私たちの生活の何が変わるのか。

 住宅ローンなど金銭の貸し借りの利息は一般に、契約時に互いに合意した利率が用いられる。法定利率が使われるケースが多いのは遅延損害金だ。契約では法定利率より高い遅延損害金の割合が定められるのが一般的だが、偶発的な事故による損害賠償金の支払い遅延など、当事者同士で遅延損害金の割合を決めることができないときに法定利率が用いられる。法定利率引き下げの影響が大きいのは、交通事故などの損害賠償額だ。

 例えば、Aさん(60歳)が青信号で横断歩道を横断中に車にひかれて障害が残り、1年間で100万円の収入が減ると認定されたとする。民法改正で法定利率が変わる前の2020年3月31日に事故に遭った場合と、改正後の4月1日に事故に遭った場合では、たとえば、逸失利益(事故に遭わなければ本来得ていたはずの利益)の算定が異なってくる。

残り883文字(全文1309文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事