INTERVIEW 潮見佳男 京都大学大学院法学研究科教授 「市民に分かりやすく社会に生きた民法に」
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120年ぶり改正の意義 「市民に分かりやすく社会に生きた民法に」
約120年ぶりに改正された民法の債権関係部分。法務省の法制審議会民法(債権関係)部会で幹事として改正の議論にかかわった京都大学の潮見佳男教授に、その意義を聞いた。
(聞き手=桐山友一・編集部)
── 民法の債権関係部分(債権法)が約120年ぶりに改正・施行される意義は。
潮見 民法は社会の中で起きるさまざまな問題に対応するルールを定めた基本法典。1896(明治29)年に制定されたが、当時は牛馬を使う第1次産業が中心だった。現代はコンピューターが発達し、経済活動も国境を越えて取引される。こうした社会の変化に合わせ、社会に生きた民法にするのが大きな改正の意義だ。制定100年の1996年ごろに専門家の間で改正の機運が出始め、研究会や法務省の法制審議会民法(債権関係)部会…
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週刊エコノミスト
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