CAR─T治療 白血病の次は「固形がん」で期待=都築伸弥/野村広之進
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がんの治療法は目まぐるしく進展している。2000年以前は副作用の強い「抗がん剤」が、00年代にはがん細胞を狙って攻撃する「分子標的薬」が開発の主流だった。一方、10年代以降は人間の免疫力を最大限に生かす「免疫チェックポイント阻害薬」や、がん細胞のみをより強く攻撃する「ADC(抗体薬物複合体)」など、それまでとは全く違うコンセプトの薬が次々に誕生してきた。
免疫チェックポイント阻害薬では代表的な2製品の売上高だけでも合計1・8兆円(19年)、ADCでは、開発した第一三共が19年、英アストラゼネカとグローバルな開発・販売提携を結んだと発表。第一三共が提携の対価として受け取る金額は、契約一時金(13・5億ドル)を含め、最大で総額約7500億円(69億ドル)で、株式市場を賑わせた。
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週刊エコノミスト
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