イラン 制裁で感染拡大、政治変動も=宮田律
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2月25日、米国のタカ派のシンクタンク「民主主義防衛財団(FDD)」のマーク・ドゥボウィッツCEOが、コロナウイルスがトランプ政権の制裁強化でも実現しなかった非石油部門でのイランの輸出を停止することができたとツイートした。
FDDは、イスラエルのリクードなどタカ派勢力と連携してきたシンクタンクで、米国の中東への軍事介入や親イスラエルの中東政策を米国政府がとることを唱道してきた。ドゥボウィッツCEOは、イランに対する過酷な制裁を主張し、医薬品がイラン制裁の対象外になることにも反対してきた。イランのコロナウイルスの拡大は、米国の制裁強化による医薬品不足や、その高騰もその一つの要因だ。
当初、東アジアに比べて、中東での感染拡大は遅く、イランで最初の死者が出たのも、2月19日だった。だが、イランは中東諸国の中では例外的に感染者が多く、イラン保健省によれば、3月3日現在、感染者数2336人、死者が77人に上っている。
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週刊エコノミスト
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