ドイツ 各地で広がる市中感染=福田直子
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「ドイツもコロナ感染の流行期の始まりの時期に入った」──。2月27日、ドイツの厚生大臣が宣言した。すでにドイツ国内で数カ所、感染が認められ、感染源が不明の市中感染が始まったのである。この原稿を書いている時点(3月1日)で、朝の発表で感染者は70人とあったが、4日には240人に増えた。
ミュンヘン郊外で、自動車部品のメーカーの社員が1月28日、ドイツ初の感染者と発表されてからちょうど1カ月。感染した社員を中心に12人が市内の病院に隔離され、社員1000人は自宅待機となった。全員の症状は軽症、または無症状で、回復は順調、最後の患者が退院したところであった。
そしてまもなく新たな感染が確認された。ドイツ中西部、オランダ国境からすぐの街、ガンゲルトは人口わずか1万2000人。2月15日、街では300人が訪れたカーニバル(謝肉祭)のパーティーがあった。
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週刊エコノミスト
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