中央銀行の金保有 ロシア、中国が大幅増加 米ドルへの依存減らす意図=山岡浩巳
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金(ゴールド)価格の上昇が世界的な注目を集めている。その背景の一つとして、ロシアや中国をはじめ新興国の中央銀行や当局が米国債の保有を減らす一方、金を買い増す動きが加速し、世界需要を高めていることもある。
米財務省の統計から各国の米国債の保有状況をみると、中国は2017年12月の1・18兆ドルから19年12月には1・07兆ドルに、ロシアは同時期に1025億ドルから99億ドルに、それぞれ減少させている。一方、ワールド・ゴールド・カウンシルの統計から各国中央銀行の金保有量をみると、中国は17年第3四半期(7~9月)末の1843トンから19年第3四半期末には1948トンに、また、ロシアは同時期に1779トンから2242トンに、いずれも増加させている(図1、2)。
全世界でみても、米国債の保有を減らし、金の保有を増やす傾向がみられ、世界の中央銀行による金保有高合計は19年第3四半期末で3万4501トンに上る。トルコやポーランドの中央銀行も2年間で金保有を倍増させた(図3)。
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週刊エコノミスト
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