クレジット 社債発行が大幅減、リスクオフへ 最悪シナリオの「パンデミック」=中空麻奈
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影響が出ているのは、社債発行市場だ。日本では2020年1月から3月6日までの発行件数が64件と、18年の同期間の162件、19年の同154件の4割程度に落ち込んでいる。3月も世界の株式市場がリスクオフ(回避)とリスクオン(選好)を繰り返す荒れた相場の中で、今後駆け込みの発行は予想しがたい。
米国では2月24日の週の投資適格債(トリプルB以上)の発行はゼロ、欧州でも2月24日〜3月6日の2週間の発行は199億ユーロと、前2週間の666億ユーロから7割減となり、急速にブレーキがかかった(表)。つまり、金融緩和によってクレジット市場に潤沢に流入してきていた資金フローが警戒を始めた可能性がある。
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週刊エコノミスト
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