激動マーケット5 揺れるドル・円 コロナ終息で年度末110円台 長期化なら105円割れも=山本雅文
有料記事
1999年に日銀が「ゼロ金利政策」を導入して以降、ドル・円相場は基本的に日米金利差と連動して推移してきた。米金利が上昇し、金利面でドルの魅力が相対的に高まると、ドルも上昇するという関係だ。
しかし、近年はこの相関が崩れてきている(図1)。
トランプ米大統領による対中追加関税を契機に米中貿易戦争が激化した2019年夏以降は、米金利が低下し日米金利差が縮小したにもかかわらずドルが上昇した。
新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気悪化への対応策として米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを行い、日米金利差がさらに縮小した今年3月末に向けては、世界的にドル資金保有への需要が急速に高まり、各国・地域の通貨に対し、ドルが全般的に上昇した。
残り1788文字(全文2106文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める