激動マーケット7 金利「新常態」へ FRB砲で米長期金利が動揺 「ゼロ%台後半」長引くか=石井純
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我々の知らない情報を何か握っているのではないか──。
米連邦準備制度理事会(FRB)が臨時連邦公開市場委員会(FOMC)で0・5%の大幅な緊急利下げに踏み切った3月3日、市場関係者の間に衝撃が広がった。
FRBは米国内で4万人を超える感染死者が出る事態を、早い段階で予見していたかのようである。その時点で感染者は100人に満たなかっただけに、FRBの行動は際立っていた。
市場は動揺した。3月9日にはNYダウが2000ドルを超える暴落となり、「質への逃避(リスクオフ)」が加速。株式などのリスク資産から米国債に資金が流入した。米10年債利回りは一時0・31%まで急降下し、過去最低を大幅に更新した。
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週刊エコノミスト
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