東京市場 ストラテジストが読む 実体反映しない株高も=秋野充成
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日米の株式市場は3月20日前後で底打ちして反転上昇している。欧米各国が非常事態宣言を発動、ロックダウン(都市封鎖)を伴う強力な封じ込め策により、新型コロナウイルスの新規感染者が世界的に減少しつつあることが株価反騰の背景となっている。
4~6月期にコロナウイルスが終息に向かい年後半の景気V字型回復を期待する声もある。しかし、ウイルスの終息時期が後ずれする可能性も高く、現時点で実体経済の痛みがどの程度なのか明確ではないので、企業業績の想定もできない。株価は1株当たり利益(EPS)×株価収益率(PER)で決定されるが、肝心のEPSが把握できない。5月に入ると本格的な決算発表シーズンを迎えるが、2020年3月期の数値には影響は十分に反映されない。21年3月期業績予想をまともに発表で…
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週刊エコノミスト
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