東京市場 ストラテジストが読む コロナ禍でクラウド関連に追い風=藤戸則弘
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新型コロナウイルスによる惨害の「前」と「後」では、世界の構造が大きく変化してしまった。特に、ビジネスの世界では、テレワーク(在宅勤務)が大きく普及する契機となった。今回のコロナ禍の経験から、世界の企業経営者は従来の習慣から脱却し、大きくビジネスモデルの改革に乗り出すことは間違いないだろう。
こうした変革に伴い、強烈な増大となったのがクラウド需要である。米企業決算では、クラウド関連企業の大幅な拡大が目立った。例えば、マイクロソフトの2020年1〜3月期決算では売上高、1株当たり利益ともに事前予測を上回ったが、特にクラウドサービス「アジュール」の売上高は前年同期比59%の大幅増となった。
また、クラウドで業界トップのアマゾンも同部門の売上高はプラス33%増となった。アマゾンは「コロナ対策費」が膨張して利益が事前予想を下回ったが、クラウド部門の高成長は継続している。また、アルファベット(グーグルの持ち株会社)も、同様にクラウド部門は好調だった。
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週刊エコノミスト
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