経済・企業鉄道の悲劇

コロナ後の課題 これまでの投資が余剰に 問われる経営バランス=土屋武之

車両基地の新幹線。余剰となる車両が増えるかもしれない
車両基地の新幹線。余剰となる車両が増えるかもしれない

 新型コロナウイルス感染症の流行は思わぬ天災であり、かつ、社会的な影響が長期間残る事態が見込まれる、これまでにない類いの災害でもある。流行自体まだ現在進行形だが、鉄道会社の今後の経営は「密を避けるべく」スタートした就業形態の変化により、早急な方針転換を余儀なくされるかもしれない。

 大都市近郊に限らず、日本の鉄道は朝夕の通勤・通学輸送が最も重要な使命のひとつだ。鉄道の設備投資は、ラッシュのピークとなる時間帯でも安全に輸送が完遂できるよう、車両数も列車が走る線路設備も整えられる。裏返してみれば、鉄道は設備産業である以上、日中など利用客が少ない時間帯には、車両や線路の一部が遊休化するのはやむを得ない。

 一説には、1日の利用客数が始発から終電まで平均的に乗車すれば、車両の数は現状の半分で済むと言われる。利用客の増加はよいが、「集中」は極力避けたいというのが鉄道会社の経営上、共通の考えだろう。

残り1807文字(全文2204文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

8月23日号(8月16日発売)

電力危機に勝つ企業12 原発、自由化、再エネの死角 オイルショックを思い出せ ■荒木 涼子/和田 肇15 電力逼迫を乗り越える 脱炭素化が促す経済成長 ■編集部16 風力 陸上は建て替え増える 洋上は落札基準を修正 ■土守 豪18 太陽光 注目のPPAモデル 再エネは新ビジネス時代へ ■本橋 恵一2 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事