東京市場 ストラテジストが読む 株価は当面もみ合い、米中がリスク=三宅一弘
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3月後半以降のV字回復で年初近辺まで戻した主要国株価は6月以降、もみ合いとなっている。先行きを占う上で、世界的な経済活動の行方が焦点となろう。人の移動の活発度を集計したグーグルの「コミュニティー・モビリティー指数」から小売り・娯楽施設、食料品店・薬局、公共交通機関、職場の4指標を、新型コロナ前を100に平均してみると、米国はじめ主要先進7カ国では4月半ばに40台後半まで激減した後、6月中旬に80まで急回復し、その後、横ばいになっている。
米国など主要国ではコロナ禍に対して手厚い現金給付や失業保険の拡充がなされ、経済再開に合わせて5~6月と消費需要が急増した。ただし、夏場以降、政府支援は減額方向が予想される。元々、回復が鈍かった旅行や外食などのサービス消費は停滞が継続しそうだ。消費は減速・足踏み方向とみられ、世界の経済活動はV字回復が終わり、今後、鈍化方向が予想される。
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週刊エコノミスト
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