テクノロジー

裁判も就活も「データ中心」 中国で出現したネット新世界=志村一隆

    デジタルに抵抗のない世代が「安定した社会」をつくるのか (Bloomberg)
    デジタルに抵抗のない世代が「安定した社会」をつくるのか (Bloomberg)

     新型コロナショックを機に、オンラインサービス市場が急拡大している。日本でもビデオ会議システムを使ったリモートワークは当たり前の光景になったが、さらに先を行くのが中国だ。

     首都北京では、オンラインで訴訟を進める「インターネット裁判所」がすでに稼働しており、今年起きたコロナ禍で注目を浴びている。というのも、この裁判所では、裁判が動画プラットフォーム上で行われ、訴訟関係者が実際に裁判所の法廷に立つ必要がないからだ。

     北京のネット裁判所が始動したのは2018年9月。扱う案件は、ネット通販などEコマースでの不払いや、動画や音楽、アニメなどの違法配信、「インターネットドメイン」の所有権など、ネット上で完結する取引に特化している。スマートフォンなどで顔認証、電子印鑑など全ての手続きがネットで完結する。

     インターネット上に巨大な「台帳」をつくるブロックチェーン技術を活用するのもネット裁判所の特徴だ。「台帳」は多数のユーザーによって共有され、そこに蓄積されたデータは、過去にさかのぼって閲覧でき、また改ざんされるリスクも少ない。これは分散型管理システムとも呼ばれ、金融分野などで実装が進んでいる。中国では著作権管理や違法動画の追跡といったコンテンツ管理分野でもブロックチェーンの導入が進んでいる。

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